2011年3月21日月曜日

バレンシンの「コッペリア」

マリア・コチェトコワ(Maria Kochetokova)がスワニルダ、彼女に惚れてるフランツは、ゲナディ・ネドビギン(Gennadi Nedvigin)、また「コッペリア」という名の人形を作った、コッペリウス博士は、デミアン・スミス(Damian Smith)が演じる、とっても楽しい、初日の公演でした。

コッペリウス博士が、コッペリアをベランダの外に出したところから、お話が展開。

見た事も無い少女が、コッペリウス博士の家のベランダで本と読んでいるのを、最初に見つけるのはスワニルダ、声をかけますが、返事もしません。

つぎにコッペリアを見つけるのは、スワニルダに会いにきたフランツ。スワニルダがいないと思って、ベランダの美少女に、投げキッスを送ります。それを物陰から見ていたスワニルダはムカッ、急に、フランツに冷たくなります。

しかしそれにしても変だと思ったスワニルダは友達と一緒に、コッペリウス博士の家にこっそり侵入、それとは別に、フランツも、窓にはしごをかけて侵入。そして珍事が始まります。

このバレエ、衣装がものすごく可愛い! 特にスワニルダのピンクの強い紅色のドレス(下の写真参照)は、上にかぶさったベールが玉虫色に輝いて、コッペリアの不思議な世界へいざないます。村の人たちの衣装も、第三部の「夜明け」を踊る、サラ・バン・パタンの衣装も、「祈り」を踊る、シルビの衣装も、同じ材質を使っていて、ちょっと不気味さもある童話と現実の境の話という雰囲気を盛り上げます。
スワニルダのジャンプ。SFGateの写真から。

またマリア・コチェトコワの演技もなかなかで、サンフランシスコ・バレエでは、彼女が一番ぴったり合う役という感じ。

ゲナディは、数年前に整形手術をしたと思うんですが、カタログの写真は前のまま。こんなに演技が堂に入ってる彼を見るのは初めてなので、びっくり。初日の主役に抜擢されたので、やる気満々なのかもしれません。サラもそうですが、こういう抜擢で、実力がばーんと伸びるダンサーがいるのは確か。

マリアとゲナディが凄かったのは、第三部。マリアが勢いをつけてゲナディの腕に飛び込み、捕まえたゲナディがぐるりと回転させて、マリアの頭が舞台、トーシューズが天井。これだけ度胸のすわった飛び込みは、普通ではなかなか見られません。それを2回もやったんで、ゲナディの評判ががーんとあがったんだと思います。マリアのパフォーマンスは、今までの彼女の最高。度胸もつき、どんどん上手になっています。

子供にも大人にも楽しいバレエ、第三部では、ピンクのチュチュを着た子供たちがたくさんでてきて踊るので、観客の子供たちもけっこう静かにして見てます。

SFGateの評論のリンクが変でしたが、上のタイトルをクリックすると、エンクロージャ・リンクになってるので、見られます。

評論はいいけど写真だけ見たいという人は、こちらをクリックしてください。SFGateにリンクが変だとメールしたんですけど、半分だけなおってる感じ。いろいろクリックすると全部の写真を大きくしてみられます。

踊りの入ったビデオが見つかったのでリンクしておきます。(2/20/2012)

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