2009年4月16日木曜日

アジア美術館でのブータン展: ベニスと赤米

サンフランシスコのアジア美術館が、中国とインドに挟まれたヒマラヤ山腹の国、ブータンの国宝級オブジェクトを見せる、展覧会をやってます。

インドととかと同様、セックスを平和のシンボルと扱っているようです。そのおかげで、寺社のタペストリーには仏の化身とその連れ合いのセックスシーン、それを囲んで、やたらたくさん、割れ目ちゃんが見えます。

サンフランシスコの美術館には、「ドーセント」といわれる物知りボランティアが必ずいて、展示物に関する質問に答えたり、展示物を説明するツァーを行ったりします。

でドーセントに、「割れ目ちゃんは山ほどあるのに、ペニスがぜんぜん見えないのはどういうわけ? ペニスは絵の対象となるほど、美しいと思われてなかったの?」と聞いたら、彼女突然、私の手をとり、さぁーと私をある仏教画の前に連れて行きました。よーく見ないとわからないのですが、やややっっ! ベニスだらけの絵! 仏が走ってるのを、二次元で動画風に描くとこうなるのか、という感じで、ペニスが、バナナの房のように描かれてました。

ブータン展では、午後一時からブータン米の試食会。ブータンのお米は赤米。初めて見ました。

好奇心でこの赤米を購入。白米に始めは4分の一、今は八分の一の割合で混ぜて炊いていますが、それだけでも、炊きあがると全体が赤くなります。

味は、ただの玄米というより、「エクストリーム玄米」。ごはんの存在感がぐわーっと高まります。お米に含まれる栄養素が、一粒ごとに、パンパンにつまっているという感じ。

これがヒマラヤの水を使ってできるお米なんでしょう。いつも食べてる精白米が、ひ弱に、貧しく感じられます。

ブータンは、GDH(国民総幸せ数)といのがある、世界でただ一つの国だそうです。GDPはありません。1998年まではテレビもなかったそうです。

ブータンの民族衣装、特に帽子が、南米のインカの子孫、アズテック・インディアンのとそっくりなのはどういうわけでしょうか。

ターゲット・デイに開館を待って並んでる人たち:毎月、第一日曜日は、ターゲットというスーパーマーケット会社が私たちの代わりに入場料を払ってくれる「ターゲット・ディ」なので無料です。

2009年4月7日火曜日

「ウォーホール・ライブ」展、というより「ショー」

ゴールデンゲート公園のデ・ヤング・ミュージウムで開催している「ウォーホール・ライブ」は、サーッと見ですませようと思ってたのとは裏腹に、3時間ぐらい、じっくり見てしまいました。

デ・ヤングで今まで見た展覧会ではベステスト(ベスト中のベスト)!

まず、展示の仕方が面白い。第二に展示数が、日本の展覧会に比べると、ダブルはあるので、しっかと見ごたえあり。さらに、展示についてる説明が当を得てる。

というわけで、ショーが終わる頃には、いつのまにかバーチュアルに出現したアンディと共に、おしゃべりしながら会場をめぐり、彼の生涯をたどったような気さえしてきます。



見所は、アンディの作ったレコードジャケットの展示。50以上はあると思います。ただのレコードジャケットがアートに変貌してゆく過程が、まざまざ。

ショーの最大の目玉は、アンディが「ベルベット・アンダーグラウンド」というバンドをお初に披露したときの、ライティングの再現。広い室内一杯に、カラフルなスリット光が飛び交います。部屋の真ん中にはベッドのようなソファが。ちょうど疲れた頃なので、こういう配慮、気がきいてる! 寝転がってみてる人もいます。

このぽつんとおかれたベッドソファ一つで、アンディのアトリエ、「シルバー・ファクトリー」の雰囲気を、見事に伝えてます。

ちなみに、ベルベット・アンダーグラウンドの最初のショーは、ニューヨークで開催された、精神医科学会だったそうで、カラフルなスリットは、精神科医が使う道具の一つだそうです。

後から気がついたんですが、展示会場には賃貸イヤホーンがあります。このオーディオがすごい面白い。試してみたい方はこちらへどうぞ

デ・ヤング美術館のウォーホールのサイトはこちらへどうぞ