2012年3月31日土曜日

2012年、サンフランシスコ・バレエの「ガラスのかけら」

「ガラスのかけら(Glass Pieces)」はプログラム5の最後の作品。

「ウエストサイド・ストーリー」で有名な故ジェローム・ロビン(Jerome Robbins)が、ニューヨーク・シティ・バレエ(New York City Ballet)のために、フィリップ・グラス(Phillip Glass)に依頼した新曲に振付けしたもの。サンフランシスコ・バレエでも何度も上演している、モダンバレエの傑作です。


聞いただけで、すぐにフィリップ・グラスの曲とわかる、「ガラスのかけら」。聞く人に、イメージをわかせる曲。私のイメージは、水の粒子の「ブラウン運動」、スローモーション風に飛び散るガラスのかけら。

ジェームス・ロビンの振付けのイメージは都会の昼と夜だと思います。喧噪とする、朝の都会の駅前の交差点、もしくは駅の構内。背景は白くて大きな方眼紙。夜、ビルの片隅の裏道(上の写真参照)。コールドバレエの、メカニカルな背景ダンスもなかなか面白です。次に、忙しく、組織的に働く人たち(下の写真参照)。男性だけの踊りです。そして夕方の駅前の交差点という四部構成。


ニューヨークタイムズ紙(New York Times)がグランドセントラル駅(Grand Central Station)の写真を掲載したとき、写真の下方に「ガラスのかけら」というキャプションをいれたことがあるそうです。

曲と振付けがぴったりと合った、モダンバレエの古典。

Youtubeで見つけたビデオクリップをリンクしておきます

こちらのリンクは、ニューヨーク・シティ・バレエによる「ガラスのかけら」の練習風景。ソフィアン・シルビ(Sofiane Sylve)が見えるのは、彼女が元ニューヨーク・シティ・バレエ所属だったため。

ところで、今シーズンから、日本人の女の子がサンフランシスコ・バレエに入団。イシハラ コトという人なんですけど、足がきれいに高く上がるし、曲げてあげても美しいです。これからどうなってゆくか楽しみ。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

ビリットさんこんにちは! 私は3月31日のProgram6を観ました。演目のなかの「RAkU」でイシハラ コトさんが主役デビューされていました。カーテンコールはスタンディングオベーションで拍手が鳴り止まなかったです。とてもしなやかで表現力豊かなバレエダンサーですよね。ビリットさんのおっしゃるとおりこれから注目ですね!!

ピリット さんのコメント...

匿名さん、コトさん抜擢とはヘルギにとっても冒険だったでしょうが、普段の踊りを見てて、できる!と思ったんでしょうね。そういう抜擢(こっちの間隔で言うと「挑戦」)を受けて立ったんですから、たいしたものです。来年、チャンスがあったら、是非、見たいものです。