「ヨーロッパ金融危機」を知らない人はあまりいないと思うけど、失業率という数字にして見ると、たじたじ!
ウォルフ・リッチャーさん(Wolf Rishter)という、事業家でもあり作家でもある人が書いた、「ユーロ圏債権危機からの集団脱出」(Exodus from the Eurozone Debt Crisis)を読んで驚きました。
スペインの失業率は23パーセント、そのうち、16才から24才の若者の失業率はなんと51パーセント。不動産バブルがはじけたのが2008年、当時、18パーセントだったんですから、飛躍的に増大。
若者の失業率は、ギリシャでは47パーセント、ポルトガルでは31パーセント、イタリアでは30パーセント。今の若者は「皮肉なことに、過去現在を通じて、最もよく教育されてる世代でありながら、最も悲観的な世代」。
せっかく大学を卒業しても、ヨーロッパに仕事がないため、若者を中心に「民族大移動」が起きてるもよう。スペインの若者は、景気が上向きのアルゼンチンへ脱出。2001年のアルゼンチン危機の時、アルゼンチンからスペインと「民族移動」が起きたようですが、今は逆方向で、2011年にスペイン国籍を捨てた人は5万人。
ポルトガル人の場合は、昔の植民地だったアンゴラへ。ポルトガル語が通じるのに加えて、石油やダイヤモンドなどの天然資源があるのがプラス材料。また、ブラジルへ行く人たちも。このような状況に対応して、ブラジルは最近、移民法を変更、エンジニアや大学教育を受けた人を受け入れやすくしたようです。
アイルランド人はオーストラリアやニュージーランドへ、ギリシャ人はドイツ(!)という、動きもあるそうです。
リッチャーさんによると、一つの国から教育を受けた人たちが集団で出て行ってしまうと、国の復興が難しくなるとのこと。そうでしょうね。日本では「失われた世代」でしたが、今のヨーロッパは「国捨ての世代」...
さて、こんなことから何か学ぶ事がある? あるかも!
最近、東大地震研が、4年以内に、東京でマグニチュード7の地震が起こる確率は7割という発表をしました。要するに、起こるということ。東京市民に、起こるから準備せよっと言ってるのと同じ。
被害の規模にもよりますが、東北地震で左パンチを受けた日本、次の右パンチで、借金でまかなってる財政状態がさらに悪化する可能性高し。そうすると、元に戻るだけでも時間がかかるんじゃないでしょうか。でも、今、高校生、大学生だったら、まだ希望あり。今から英語の他に、もう一カ国語を勉強しておくなんてのはどうでしょう。そしていざというとき、国外に出られるという選択肢を可能にしておくっていうのは?
あまり明るい話じゃないので、エンクロージャーで「イージーライダー」の「ボーン・ツー・ビー・フリー」をリンク。タイトルをクリックすると聞けます。ドアズの唄をエンジョイしてください!
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