ニューヨーク・タイムズ紙が5月5日付けで「チェルノブイリの動物」という記事を発表。
チェルノブイリのアップデートにちょうどいいので、その記事と、記事中にある5分間ビデオをここにリンクしておきます。
記事のリンクはこちら。
サウスカロライナ大学のティモシー・ムーソーさん(Timothy Mousseau)は1999年から継続的にチェルノブイリを訪問、鳥類や昆虫、こうもりなどの観察を行ってきたそうです。当時はこのような事故はもう二度とおこらないと思い、個人的に観察していたそうですが、福島の原発事故以来、福島地域も観察対象に加えて公的な研究に変更。
チェルノブイリ原発事故で人間が出て行ったあと、まるで「現代のエデンの園」のように自然界が復帰したと言う人がいるけれども、ムーソーさんによると、決してそうではないそうです。鳥類や昆虫、こうもりなどの観察をすると、チェルノブイリで「ホット地域」と呼ばれている高放射能地域では、動物種数は半減、考えられていたより自然の復帰は遅いとのこと。また鳥などでは外観から観察出来る腫瘍とかクチバシの変形などの異常発生率が、放射能汚染地域外と比べて、高い頻度で観察されるそうです。
またホット地域にいるある種の鳥は「自然淘汰」で放射能に対する適応を高めているのが観察されてますが、面白い事に、同種の鳥で放射能汚染の低い地域にいる場合は適応できず、DNAの異常が起こっているようなふしがあるそうです。
ビデオ中にも小さい赤い昆虫がでてますが、ホット地域に近づけば近づくほど、以前とは異なったパターンの羽柄が高い頻度で観察されるそうです。(下の写真)
また木の年輪を観察すると、1986年の原発事故以来、はっきりとした変化が見られるものがあるとのこと。下の写真では、1986年を境に(濃い茶の線がひいてあるところ)、年輪の色が異なるのがわかります。
去年、福島を訪問したとき、ムーソさんは蜘蛛の巣のパターンが少しおかしいのに気づき、以来、チェルノブイリでも、できるだけたくさんの種類の蜘蛛の巣の写真を撮り、研究室の学生に分析させているそうです。
2014年5月8日木曜日
2011年10月27日木曜日
テレビ番組、「チェルノブイリの被爆狼」
先週、KQED(公共放送)の「自然」という番組で、「チェルノブイリの被爆狼(「Radioactive Wolf」が原題)」という50分ものを放送。
1986年の4月26日のチェルノブイリ(Chernobyl)原発事故で、広島の原爆の約400倍もの放射能が放出されました。その後、発電所のまわりの約2,850平方キロメートルにわたる地域が、人間が住むには不適切と判断され、住民40万人が他の地域へ移民、「無人地帯」として今日に至っています。
ベルロースとウクライナにまたがっている閉鎖地域 (番組からのスナップ)
ひとたび人間が去ると、もともと森と湿地で覆われていたチェルノブイリの自然が、予想以上の早さで戻ってきて、今はムースやビーバー、さらに絶滅危惧種の動物が住み着き始めました。
特に狼は、天敵の人間に射殺される事がなくなったため、被爆しているとはいえ、数的には回復し、現在、約120匹が、無人地帯に住んでいると推定されてます。この狼”口”密度は、狼の通常の生息地と同じ密度だそうです。
被爆狼に麻酔をかけて調査。狼の毛を吸って内部被爆を起こすのを防ぐためマスクを着用。
でもチェルノブイリの自然は、放射能で汚染された自然。そんな環境で、目に見えない危険に、生き物がどのように反応し、存続するのか、また、被爆がどのような影響を与えるかを調べるため、食物チェーンのトップである狼やハヤブサのようすなど、今までの研究の成果をまとめたのが、この番組。
狼が食べたムースの骨。骨から通常の50倍の放射能が。
人のいなくなったアパートに巣をはるハヤブサ。ハヤブサも食料チェーンのトップなので、放射能がどのように影響するかの調査の対象になっている。
福島原発事故では、2011年10月25日付けのサイエンティフィック・アメリカン誌(Scientific American)で、チェルノブイリを上回る、大量の放射能が放出されたという、最も新しい結果が報告されてます。
人間がいなくなったために復帰したチェルノブイリの被爆自然、これはいずれ福島も起こることだと思います。そういう意味で、興味深い事実なので、何かの参考になると思い、この番組をリンクしておきます。番組は英語、ある程度、時間が経つと、リンクは消滅すると思います。
時間があったら、さわりの部分を日本語に訳しておきますが、がんばってトライしてください。
2013年3月17日注: 日本でアメリカのPBSの番組がウェブで見られないようになってるせいか、それとも期限が切れたのかわかりませんが、ハイバーテキストが番組にリンクされてないのがわかりました。しかたないので、番組紹介の方にリンクしておきました。アメリカ内の人にはちゃんと番組にリンクされてるのかもしれません。
1986年の4月26日のチェルノブイリ(Chernobyl)原発事故で、広島の原爆の約400倍もの放射能が放出されました。その後、発電所のまわりの約2,850平方キロメートルにわたる地域が、人間が住むには不適切と判断され、住民40万人が他の地域へ移民、「無人地帯」として今日に至っています。
ベルロースとウクライナにまたがっている閉鎖地域 (番組からのスナップ)
ひとたび人間が去ると、もともと森と湿地で覆われていたチェルノブイリの自然が、予想以上の早さで戻ってきて、今はムースやビーバー、さらに絶滅危惧種の動物が住み着き始めました。
特に狼は、天敵の人間に射殺される事がなくなったため、被爆しているとはいえ、数的には回復し、現在、約120匹が、無人地帯に住んでいると推定されてます。この狼”口”密度は、狼の通常の生息地と同じ密度だそうです。
被爆狼に麻酔をかけて調査。狼の毛を吸って内部被爆を起こすのを防ぐためマスクを着用。
でもチェルノブイリの自然は、放射能で汚染された自然。そんな環境で、目に見えない危険に、生き物がどのように反応し、存続するのか、また、被爆がどのような影響を与えるかを調べるため、食物チェーンのトップである狼やハヤブサのようすなど、今までの研究の成果をまとめたのが、この番組。
狼が食べたムースの骨。骨から通常の50倍の放射能が。
人のいなくなったアパートに巣をはるハヤブサ。ハヤブサも食料チェーンのトップなので、放射能がどのように影響するかの調査の対象になっている。
福島原発事故では、2011年10月25日付けのサイエンティフィック・アメリカン誌(Scientific American)で、チェルノブイリを上回る、大量の放射能が放出されたという、最も新しい結果が報告されてます。
人間がいなくなったために復帰したチェルノブイリの被爆自然、これはいずれ福島も起こることだと思います。そういう意味で、興味深い事実なので、何かの参考になると思い、この番組をリンクしておきます。番組は英語、ある程度、時間が経つと、リンクは消滅すると思います。
時間があったら、さわりの部分を日本語に訳しておきますが、がんばってトライしてください。
2013年3月17日注: 日本でアメリカのPBSの番組がウェブで見られないようになってるせいか、それとも期限が切れたのかわかりませんが、ハイバーテキストが番組にリンクされてないのがわかりました。しかたないので、番組紹介の方にリンクしておきました。アメリカ内の人にはちゃんと番組にリンクされてるのかもしれません。
2011年10月24日月曜日
文部科学省が「放射線量等分布マップ」をウェブで公開
日本の文部科学省が、福島原発事故以来、今までに測定・計算した、放射線量等分布マップを公開。
東京、神奈川を始め、茨城県、山形県、群馬県、埼玉県、千葉県、新潟県、秋田県、そして福島県西部のデータを発表してます。これは皆、2011年8月31日以降に測定、計算したもの。
2011年8月30日に、セシウムの土壌濃度を計算により算出し、放射線量マップに追加するという変更があったようです。栃木県と宮城県のモニタは、それ以前に行われたので、セシウムの土壌濃度が入っていないようです。
元素が半分に減る期間を半減期といいますが、セシウム137の半減期は30年強。自然界には存在しない元素で、地面の表面に「溜まる」とでもいうんでしょうか。水に解けやすく、野菜とかきのこに吸収されて、人間の体内に入るそうです。ここにウィキペデアの情報をリンクしておきます。
国民のみんなが関心を持っている情報を公開してくれた文部省に「ありがとう」です。
東京、神奈川を始め、茨城県、山形県、群馬県、埼玉県、千葉県、新潟県、秋田県、そして福島県西部のデータを発表してます。これは皆、2011年8月31日以降に測定、計算したもの。
2011年8月30日に、セシウムの土壌濃度を計算により算出し、放射線量マップに追加するという変更があったようです。栃木県と宮城県のモニタは、それ以前に行われたので、セシウムの土壌濃度が入っていないようです。
元素が半分に減る期間を半減期といいますが、セシウム137の半減期は30年強。自然界には存在しない元素で、地面の表面に「溜まる」とでもいうんでしょうか。水に解けやすく、野菜とかきのこに吸収されて、人間の体内に入るそうです。ここにウィキペデアの情報をリンクしておきます。
国民のみんなが関心を持っている情報を公開してくれた文部省に「ありがとう」です。
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