チャード(chard)はスイスの野菜。赤と白のしんのものが一般的で、サンフランシスコ湾岸地域のスーパーには必ず置いてあります。このブログの上のタイトル写真の真ん中右下の赤い筋の見えてるのが赤いチャードで、写真写りのよい、美しい野菜。最近は黄色いしんのも出回ってます。(下の写真のリンクはこちら)
オークランドに住んでたある夏の日、イタリア料理の本に、チャードと熟れたトマトを使ったスパゲッティが出てました。ハウスメートがさまざまなトマト(赤と黄色のペアトマト、アーリーガール(湾岸地域にぴったり)やビーフイーターとかという種類のトマトと黄色と赤の縞が大理石のようなマーブルトマト等)を育てていて、私は自家製トマトをもいですぐ食べる超美味しさと香りの良さを知り、取り付かれたわけなんですが、チャードが片隅にまるで孤児のように生えてるのをふと思い出しました。トマトがあまりにおいしく、雑草のような茎白チャードは忘れられていたのです。
チャードは二株、白菜のようにぶっとくなって、まるでそこだけジャングルのよう。毎年、誰にも気に留められる事もなく芽を出し、雑草のように巨大株に成長し、冬には枯れてたんです。
さっそく大きな葉っぱを5〜6枚とってきて、にんにくと黒こしょうをたっぷり使っていため、スパゲッティにトッピング。チャードをかけずに残した中心部には熟れたトマトの5ミリ角ぎりをトッピングし、その上からパルメジョンチーズをたっぷりかけて食べてから、私はこの色彩的にも美しい、「チャードとトマトのスパゲッティ」にはまりました。以来毎年、トマトの完熟期に食べるのを楽しみにしてたんです。
アメリカを離れるとき、チャードの種は必需品のリスト内、購入後日本へ郵送。ところが家の人が勘違いして私の帰国以前に全部まいてしまい、冬にほとんど枯れてしまいました。
今年3月頃、寒さに残ったチャードを数本発見、さっそく植え替えし、大きくなったところで先週、葉っぱを試験的にいためて食べてみました。やっぱり摘んだ直後のチャードは透明な味がして美味しい!
そこでトマトを買ってきて「お昼のスパゲッティにしよう」とチャードのところにいってみると、なんと驚きなことに2株ともきれいに引っこ抜かれてて跡形もなし! ゴミ箱を除いてみましたが、そこにもない!
「あの雑草みたいなのは何?」と、あまりいい印象を持っていない口調で母から数度、聞かれた事があるので、母のところへ行き、「お母さん、あの野菜、引っこ抜いちゃったの?」
母:「そんなことないわよ。どれどれ... あら、あんな大きいのがすっかりなくなってる! 私は知らないわよ。」
先日、水道屋さんが仕事の仕上げに来ていて、そのあたりで仕事をしてました。便利屋さんに頼んだら一万余はとられる仕事で、今回の水道の仕事とは関係ない修理の仕事をついでにやってくれたりという、気持ちの大きい、気の利いた水道屋さんだったので、多分、「こんなところにでっかい雑草があぐらをかいて生えてるわ、仕事ついてに引っこ抜いておいてあげよう」と、気を利かして引っこ抜いたにちがいないー。
がっかり。アメリカの友達が来るとき種を持ってきてもらうしかないね。
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