2008年6月29日日曜日

サンフランシスコ オペラ: ヘンデルのアリオダンテ

 サンフランシスコは、今、夏のオペラシーズン。

今シーズンの三つ目のオペラは、アリオダンテ。

ヘンデルのオペラで、長い事、上演されたことがなかったのを、今回、初めて、サンフランシスコオペラで上演するそうです。

メゾソプラノのスーザン グラハムが、タイトル役のアリオダンテ(上の写真の左側)、ソプラノのルース アン スワンソンが、ジェネルバ役(右側)。

このオペラの見所は、アメリカでは第一級のオペラ歌手である二人が、一緒に歌うアリアでしょう。二人とも大変美しい声をしています。

二人とも丁寧に歌うので、これは「オペラ」という形式の話を聞くというより、歌い手の声を、純粋に楽しむオペラです。

ソプラノにも、メゾソプラノにも、いろいろ種類がありますが、ルース アン スワンソンは、私の特に好きな声の持ち主です。曇りや影のなく、ちょっと丸みのヒントのある声。またスーザン グラハムの声も、曇りのない結晶のよう。その二人で、「玉を転がす」かのように、合唱や二重唱するのです。

3時間近いオペラなので、じっくり、楽しめます。



ビデオクリップ
を見つけたのでリンクしておきます。

2008年6月25日水曜日

サンフランシスコ オペラ: ランメルモールのルチア



ドニゼッティのオペラ、ランメルモールのルチアを見てきました。

ナタリー デッセイ(Natalie Dessay)がルチア役... 



ナタリー デッセイは、世界の大ステージで歌うために生まれてきた、天性のソプラノとしか、いいようがありません。広いステージを、まるで自分の家の庭のように、飛び歩きながら、歌うのです。

通常、幕がおりるかおりないかに、車の混雑をさけるため、劇場をそそくさと出て行く人がいるのですが、今回はそういう人もなく、拍手の嵐でした。


足首ぐらいの高さの薄紫色の花が、ところどころ岩のあるなだらかな斜面に一面に生えている舞台装置も美しかったです。



ルシアの相思相愛の人、エドガルドを演じたのは Giuseppe Filianoti、ジセッペ フィリアノーティ。2カ所くらい、声がちらっとぐらつきましたが、迫真の演技。

「これに署名したのか?」と、結婚契約書をルシアにつきつけて「レスポンデ!」と絶叫。 そうか、イタリア語では、「答えろ!」は、「レスポンデ」なんだなー。
さらに「ボクの屍を超えなくては、結婚式の祭壇へは近づけないよ!」と絶叫のさまは、やっぱりイタリア人!と思いました!



ベンジャミン フランクリンが発明したグラス・ハーモニカがオリジナルのミュージックスコアで使われていたそうですが、今回のサンフランシスコ オペラで、復活しました。それも聞きものです。


ナタリー デッセイの演技をみながら、彼女の歌をじっくり聞ける幸せ、ああ、サンフランシスコにいてよかったあ!

ビデオクリップを見つけたので
リンクしておきます。

2008年6月19日木曜日

サンフランシスコのレストラン: メルズ ドライブイン


メルズ ドライブインは「ダイナー」。

ダイナーってのは、日本で言うと食堂にあたりますが、雰囲気から言うと、ファミリーレストランと言ったほうがぴったし。子供連れにフレンドリーです。

メルズ ドライブインがサンフランシスコにあるのは知ってましたが、先週、友達に誘われるまで、行こうと思ったことさえありませんでした。が、お店に入ったとたん、すっごく気に入りました。

内装が徹底的にアメリカ1950年代なんです。ジュークボックスなんかもあって、映画でいうと、「アメリカン グラフィッティ」。ジムにそう言ったら、「アメリカン グラフィッティは、サウス バンネス通りにあるメルズ ドライブインで撮影されたんだよ。」知らなかった! なお、アメリカン グラフィッティは、ジョージ・ルーカスの最初の大ヒット映画。

メニューも、食べ物の出し方も50年代ぽい!

例えばここでミルクセーキを頼むと、ミルクセーキを作った時に残る、余分のミルクセーキを、ステンレスのシェーカーに入れたまま、ミルクセーキと一緒に持ってきてくれます(写真下)。昔は、どこでも、余分のミルクセーキをお客さんに出してたそうですが、今は、メルズだけ。


私はアメリカの昔ながらの家庭料理、ミートローフを注文。(下の写真)
付け合わせのズキーニが新鮮でブラックペッパーが効いていておいしく、関心しました。



メルズの食べ物は、思ってたより、ぜんぜんおいしい。美味しいんだかまずいんだか、よくわからないような、観光客用食べ物しかないフィッシャマンズ・ワーフなんかより、ずーっとましで、安心して食べられます。

私が行ったのは、ロンバート通りにあるメルズ ドライブインですが、サンフランシスコのダウンタウンにもあります。メトリオンのあるミッション通りと4番街の交差点のそばで、バーガーキングの向かいにあります。

ドライブインていうのは名前だけ。でもロンバート通りと、ゲーリー通り沿いのメルズには、駐車場があります。

2008年6月15日日曜日

サンフランシスコ オペラ: ラインの黄金



ワーグナーのラインの黄金を見てきました。

河の妖精が守っている金から、禁欲を神かけて誓った人が指輪を作ると、世界を制覇できるという秘密を聞いた男、アルベリッチが、その金を盗んで指輪を作るというのが第一場の話。

主人公のボタン(上の写真右、左が妻)が、妻の妹のフリーアを代償として、巨人兄弟に大きなお城を建てさせるのだが、完成した暁に、約束を実行するのが嫌になる。すると巨人兄弟は、その指輪を代償として支払うなら、フリーアを自由にしてやると約束するのが第二場。

ボタンと、その手下で賢いレゴ(上の写真右側)が、アルベリッチ(左側)をまんまと騙して、指輪を手にする。怒ったアルベリッチが、「指輪が手元に戻るまで、指輪を見た人は羨望で狂い、持ち主は死ぬ」という呪いを指輪にかける。ボタンが巨人兄弟に代償として指輪を渡したとたん、指輪をめぐって兄弟喧嘩がおこり、兄が殺される。呪いが即座に成就したのを見たボタンは恐ろしくなるとともに、指輪を手放した幸運を喜びながら一族を連れて、そそくさと新居のお城に平和を求めて向かうのが、最後の場面。

レゴを演じたステファン・マーギタと、フリーアを演じたタマラ・ワピンスキー、また巨人を演じたバスのアンドレア・シルベストレリが、声量が大きくて、光ってました。

オペラとしては複雑で意味深な話なので、2時間があっと言う間にすぎてしまいます。

床下からの照明と、スリットの入った鉄製床材をうまく使った舞台装置がモダン、主人公が、ハリウッドで神様のようにあがめられてる映画監督という現代風のオペラの設定も、面白かったです。

でもオペラで、出演者全員が力を出し切って歌い抜くというのは以外にまれ。例えば、今回はアルベリッチの声が、オーケストラにかき消されて、聞こえなくなってしまう場面があり、悲しかったです。また一部ではマイクロフォンを使ってました。私の体験では、こんなこと、初めて。

サンフランシスコのオペラハウスは、ニューヨークのメトロポリタンより奥行きが深いので、かなりの声量のある歌手でないと、劇場一杯に声が響きません。そのため、サンフランシスコを避けるオペラ歌手さえいるのです。今回は河の妖精を演じた3人が、声量を調節できるほど成熟してないのか、もともと声量がないのか、あまりよく聞こえませんでした。こういうのが一番がっかりします。

オペラはその時の運です。

サンフランシスコで人気者、ドナルド・ラニクル指揮のオーケストラはよかったです。

2008年6月12日木曜日

セックス・アンド・ザ・シティ


先週、初公開二日目に「SEX AND THE CITY」を見に行きました。
で、結論から言うと、2時間映画なんですが、結構、飽きさせずに、見せてしまうし、笑えるのでおすすめです。

筋は言いませんが、一番「すごい!」のは、キャリーが着てみせるウェディングドレス(英語ではウェデングガウン)!
そういうたぐいのものには興味ゼロの私なんですが、ファッション雑誌、「ボーグ」とタイアップしてみせる、デラロンテ、ディオール、シャネル等の有名どころのウェディングガウンは、さりげなく豪華で、デザインも超良く、ディテールを目から吸収しようと、画面に釘付けになってしまいました。これだけでも、見に行く価値あり!

サマンサのジョークは、テレビよりも冴えてる感じ。彼女の着る洋服は、私の好みじゃないけども、彼女にはぴったり!
お隣さんちは「ブラウン」ボティのダビデ君。彼の午後の定期「活動」にサマンサのマリブの午後は、「邪魔」されてしまうんですが...

この手の映画としては、大胆なセックスシーンがあります。一回目は「あらららっ?」、2度目は「あらら」、3度目になると、お話の方が気になって、むしろ「ハハーン、あの女の人、シリコン入りだな」など、余計なことに注意が行きます。シリコン入りのバストは、形がパーフェクトなので、返って不自然な感じなので。

日本では8月末に公開だそうですが、思うに、このセックスシーンを変えちゃうんじゃないかなー。そうだとしたら、とっても残念です。

なお、映画のトレイラーを見たい方はここに行って、「View Trailer」をクリック。映画のシーンも「Clip」をクリックすると見られます。

2008年6月11日水曜日

近所のお店: レインボー グローシャリー



レインボーグローシャリーは、ミッション地区の東端、ハイウェー下の13番街とフォルサム通りの交差点に位置してる。

レインボーグローシャリーのすごい所は、食品からシャンプーやローションまで、なんでも目方買いできる事だ。

上の写真の正面は、薬用ハーブの棚。アルファベット順にずらりと、謎のハーブが並んでいる。

向かって右前面は食用ハーブの棚。バジルとか、カイエンペパー(超激辛、激辛、普通に辛いの三種)とか、ナツメグなどがズラリだ。後方はハーブ茶で、「アルプスの花茶」から「記憶をよくする茶」から「愛を高揚する茶」まである。私は、「肝臓に良い茶」が好みで、これが美味しいのです。

この写真では見えないが、ハーブ茶の続きには、各種紅茶、その続きにはコーヒーがある。昨日行ったら、4月にブログに書いた「リチュアルコーヒー」のロースト豆が、新たに加わって、棚に並んでた。

お米も、お豆もスパゲッティも、アーモンドもなんでも目方で売ってるが、傑作なのは、ローカル産の「納豆ミソ」と「八丁ミソ」! さずがに八丁ミソは試したことはないけども、納豆ミソは、ドレッシング代わりに使って、こった事もあります。

チーズは、いわば牛乳を腐らせたもの、フレッシュなんてあるかと思っていたが、ここでローカル製のチーズを買って、目からうろこが落ちました。フレッシュなチーズって美味、美味!

レインボーグローシャリー、まさに、「ああ、サンフランシスコ」です。