今年の6月後半、私が日本にいたとき、たまたまNHKが福島第一原子力発電所事故30分番組特集を夜の7時半からやっていたので見て、ものすごく驚いた事があります。
当時(今でもかもしれませんが)、原子力発電に関するトップの責任者である原子力発電取締役(正式名称は違うかも)が、NHKのレポーターの「外部からの電源を確保すれば、(原子燃料の冷却装置が動きだして)解決すると思っていたのですか?」という質問にたいして、「はい、そう思っていました」と、答えた時です。「え〜っ!」これには腰を抜かすほど驚きました。
「Aがうまくいかなかった場合を考えて、B案を考えといて」ぐらい、普通のビジネスだって、言うんじゃないですか。
こんなことじゃ科学者の端にもおけない!と、 数日後、日本の友達にこのことを話したら、「ピリット、あの人は理科系出じゃなくて、文科系なのよ!」それと聞いて、さらに「えええ〜っ!!」 そんな人がどうして原子力発電関係取締役になるの〜?!?
ところで最近、福島原発事故その後がどうなってるかは、日本にいる日本人が一番よくわかってるというわけではないことが分かってきました。アメリカ人友達に聞いたら、どうもアメリカでもあまり報道されていないようようです。最近、カリフォルニアで、空気中の放射能値測定を中止したようなことを言ってました。
半信半疑ですが、アメリカで目についた報道があったのでリンクしておきます。
ビデオ中に、事故から160日経っているという発言があるので、2011年8月中旬と8月21日の間に放映されたニュース。福島で働いている人がアメリカの友人にあてた電子メールが番組中に出てきたので、下にアップロードしておきます。
ガンター(上)さんは、さらに溶け出したコアが地下水に届き、水蒸気を出しているのではないかと、述べてます。
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キャスター: 崩壊した原発のまわりの地面にひびが入り、放射能を含んだ水蒸気が空気中へ漏れているとのことです。...広島平和研究所のロバート・ジェイコブ博士に伺ってみましょう。
ジェイコブ: 深刻な事態に発展してると思います。7月31日に6.4、8月12日に6.0の地震があり、そのため、地下中のパイプ、もしくは構造物が壊れ、放射能で汚染された水が土壌中に漏れ、さらに放射能が水蒸気に混じって上に上ってきている可能性があります。... 地震により溶け出した燃料コアが、地中で動き、前とは違った場所に放射能を出しはじめている可能性があります。
怖がらせるのが目的ではないので、英語の部分はちゃんと聞いてから、判断してください。
最近、世界のあちこちで火山が爆発したり、大地震があったり、地球が活動期に入ってきたような印象を受けます。かといって、日本中の原発をただちに停止するというのは無理があるので、今年以内に原発廃止のロードマップ作成、なるべく速く脱原発の方向へ歩みだして欲しいと思います。
経団連の発言力ある企業が、現在進行中のプロジェクトを含めて、原発に多大な投資をしてると思いますが、多分そういう会社が、脱原発に消極的なんじゃないかなー。こういう会社だって、日本政府の方針に従ったわけですから、悪者にするのもよくありません。すぐに現状調査をし、その会社の原発投資の年月、割合に応じて、脱原発研究費を支給する、プロジェクトの再検討、もしくは脱原発開発に取り組む場合には税金の優遇等を考える等、やりかたはいろいろあると思うんですけど。
アメリカでは、日本の技術力は大変高度と言われてます。特許出願数を見ても、日本は世界一(2010年統計)。ドイツに脱原発で先手をとられないよう、また中国にはできないような、優れたデザインの脱原発体制を整えれば、日本の経済復興にもおおいに役立つという、一石二鳥じゃないかと思うんですけど。
(9/28/11アップデート)
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