昨日はサンフランシスコ・バレエの今シーズン最後のプログラム、「ロミオとジュリエット」の初日でした。
数年前に見たのと同じプロダクションですが、モンタギュー家とキャピュレット家の立ち会いシーンは、前より短い感じ。アクションにコミカルなアドリブがつき、変化があってずっと面白くなっているような気がしました。
でも最大の見せ場は、栄華の頂点にたっているモンタギュー家が、その威信をかけて開く、仮面パーティだと思います。
とくにその中でも、モンタギュー家当主のリードで、舞踏会の開催を告げる、パーティ参加者全員で行うダンス。プロコフィエフの、自信と権威に満ちた音楽が、当主(パトリアーク)の自信と誇りを伝えます。
政治的宿敵のパーティにいたずらで入り込んだロメオが、初めてジュリエットに出会い、二人が恋におちいるパーティでもあります。
ロメオにひかれたジュリエットが、ロメオの仮面をはたき落とし、素顔のロメオに真向かい、恋に落ちます。向かって左側前列が、ロメオとジュリエット。踊ってるのは、サラ・バン・パテン(Sarah Van Patten)と、ピエールフランソワ・ビラノバ(Pierre-Francois Vilanoba)。
サラは、特に好きなダンサーじゃないんですが、ちょっとは上達していて、多少、優雅さが増しました。でも、ロミオと初めて目を合わせるマジカルなモーメントの感動が伝わってきません。また、彼女の悲しみの表現は雑というか、表面的というか、内部からの悲しみが伝わってきません。サラ本人が、感情的というより、冷静な性格の人なのかも。
二人が初めて出会う、マジカルな瞬間の写真。ソースはこちらです。
ピエールは、いつもあまり表情がない人なんですが、今回はわりと表情豊か。本当は、マリア・カチェトコーバと、ヨアン・ボアダのが見たかったのですが、マリアの首の筋肉に故障をおこしたとこと、残念!
でも最後は、涙が一粒でてしまいました。
どちらかというと、マスキュリン(男性)なこのバレエ、5月9日までやってます。音楽はドラマチックで素晴らしく、コスチュームは豪華で、お薦めです。
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