2013年1月28日月曜日

ワタリウムの「坂本恭平展」殿、80%同感です。

これ、終わっちゃったんですけど、久しぶりに笑わせられた展覧会。坂本恭平さんに80パーセント同感。

まず、しょっぱなの坂口さんの「履歴書」。これで心が温まりました。私も日本の「履歴書」に苦しめられてるんです。「履歴書」という「書式」の十字架にくくりつけられ、憤慨してます。

日本の履歴書は「レールの上に乗ってる人生」を線と空欄で表したもの。小学校から中学校へ、その後高校へ行ってから大学へ行き、卒業後、どっかの会社に就職をして退社する人生を歩むという前提から空欄の行数が見積もられ、割り当てられてできてるこのフォーム。ある意味でこれ、コンセプチュアル・アートとしては傑作。タイトルはもち、「レール上の人生」。



私はアメリカでは学位をとった大学の他に、アメリカの優れた成人教育の一環であるコミュニティ・カレッジ・システムを利用して、今まで少なくとも六つ以上のコミュニティ・カレッジに行き、さまざまーなクラスをとりました。またシリコンバレーで何回も入社したり退社したりしてるんで、日本式履歴書だと学歴も職歴もはみだして、収まりきれません。つまり日本の履歴書の書式は「日本の人生のレール」を乗ってない私のような存在を想定しておらず、そういう意味で拒絶されてるんです。

ロラン・バルト(Roland Berthas)の言葉に「表面を引っ掻くと必ず歴史があらわれる(Scratch the surface, and there's a history)」というのがあるんですが、それを思い出し、履歴書のフォームをじっと見ると、イメージとして見えてきたのが、中国の秦の始皇帝時代に始まったと言われてる(と思う)試験制度の科挙。日本の履歴書って科挙制度をいまだにひきずってるんじゃないの?!

  私が日本を離れている間、クリームパンは進化し、電話ボックスは姿を消し、地下鉄はメトロと名前を変えて東京のアンダーグラウンドで単性繁殖しちゃったのに、履歴書のフォームはぜんぜん変化してないなんて不気味。それをおかしいとも思わないで、このインターネット時代に、10年一日のごとく従来の履歴書を使っている日本社会。「新しい発想が必要」とよく聞くけども、本当は変わって欲しくない人、困る人が多いんじゃないの? 
写真: ワタリウムには黄色が似合う。

というわけで私は坂本恭平さんのしょっぱなの作品、「履歴書」に心が温まり、氏に愛情を感じたのです。

私が坂本式履歴書を書いたら、学校から帰って兄弟と遊んだり(猫をリンゴ箱でつかまえて上から水をかけたり、鼻くそを顕微鏡で見たり等)、友達と長ーい散歩にいったり、その帰りに道ばたから拾ってきた栓抜きを宝物入れに入れて保管したりなど重要事項なんで書き込みますが、坂本氏のにはそういう記述がないので、彼の子供時代は、子供だけで長ーい散歩なんて危険でできなかったのかもしれません。

2013年1月18日金曜日

アルジェのテロで行方のわからない日本人

アルジェの天然ガスと原油プラントにテロ攻撃があり、14人の日本人の安否や行方がわからないわけですが、このプラントはアルジェの首都から1300キロも離れていて、サハラ砂漠という大枯れ海原に浮かんでる孤島。

そんな陸の孤島へ社員を派遣するさい、会社はツイッターの使い方ぐらいはトレーニングしてないのかなあ。そしたらもっとはやく様子がわかったかも。

社員が会社にとって「不都合」だったり微妙な情報を流してもらったら困る等の「社員規制」があるのかもしれません。それともサハラ砂漠ではツィッターもできないのかも。
スナップショットはこちらから。

2013年1月14日月曜日

米諮問委発表の2030年の世界状況予測

米情報局の出した「今後20年の傾向」を見た人は多いと思うけど、チラッと大急ぎでさわっておきます。オリジナルはこちら

経済的スーパーパワーはどこの国?: アメリカにかわって中国が経済のスーパーパワーになるけども、中国やアジアでの中流階級の出現と劇的拡大のため購買力がばんばん増すのでアメリカ産業にとっては非常に有利。またアメリカはエネルギーの大輸出国となり、エネルギーを中東等の海外へ求める必要は縮小。(注:シェール用井戸建設コストを取り返せなくなる時期が原油よりずっと早くくるというエキスパートの説はほとんど報道されていません。可能性有り。)

日本はどうなる?: ロシアやヨーロッパと同様、日本の重要性はこれからも縮小してゆく。一方、アジアの経済力と軍事力は、現在のヨーロッパとアメリカを足したものより強大になります。

中国は環境問題や地域の中央に対する反発に悩まされるだけでなく、社会の高齢化がいやおうなしに進行。他のアジア諸国はますます対外的に打って出てくる中国の外交路線に警戒し、アメリカの影響力を維持して行くほうが有利と位置づけするのでアメリカの外交上の影響力は維持される。実際問題として、現在のアメリカに代わって世界をまとめられるスーパーパワーは他にない。

テクノロジー: 三次元コピーがますます発展し、人工血管を含めた人間臓器が遠隔コピーできるようになる。センサーやスマホやウェブコムがスマート結合するスマート都市が出現、例えば駐車したいところに空いたスペースがあると、スマホが「ピッピッ」と鳴って知らせてくれるなど便利になる。

写真: 元吉良邸の向かいにある両国のお蕎麦屋さんで出してる「討ち入りソバ」。かなり大きいお蕎麦で食べがいがありです。

これに関した記事はこちらこちらで見れます。

2013年1月6日日曜日

祝新年、スカイツリーに登る

「スカイツリー」、「スカイツリー」と去年から騒いでるのが理解できないなーと思ってたら、高三のクラス会が「スカイツリー + 新年会」を企画。こうして初めて東京メトロ半蔵門線で押上に行きました。

スカイツリーの真下から。予約がとってあったんでわりとすぐに入れましたが、以前のようにものすごーく混んではいないよう。

空中の一階からとった写真。中央近くの緑の森のすぐ下に見えるのが浅草寺。仲店の屋根が二つ、右半分中央下に見えます。そして隅田川。


1000円払ってさらに上行きのエレベーターに乗ります。

夕焼け。中央右寄りのポチっと出てるのが富士山。

日が沈んで東京タワーの電気がともると東京タワーがかげろうのようにはかなく見え、思いもよらなかった愛おしさが... 東京タワーにもエレベーターと階段であがったなぁ。

夜景はなかなか。元クラスメートによると真ん中の箸は白髭橋。

冬のスカイツリーは午後四時半頃登って夕焼けと夜景を見、その後は浅草あたりで食事というのがベストじゃないかな。

英語版のリンクはこちら