2012年1月28日土曜日

インターネットを使った無料大学講座、本当に始まるの?

インターネットを使った無料大学が始まるっていうのがニュース発表されたのは2〜3週間前

来るべき物が来たという一方、本当? ただのリップサービス(口先だけの話)じゃないの、という気持ちも。だって、どうやってコストを回収するかとか、既存の大学に損害をかけるかもしれないんで、大学協会から大反対があるのではないか等の、問題があるじゃないですか。

今年の4月からフル・スケールで始めると宣言したのは、なんとMIT、マサチューセッツ工科大学。どのような形になるのかはまだよくわかりませんが、以前から、オンラインを利用した講義をやってるという話は聞いた事があります。カレッジ時代の友人にMITから来た人がいるので聞いてみると、彼は、今でもオンライン・クラスを見てるそうな。

挑戦しようという元気のある人や、興味本意の人もチェックできるよう、サイトをリンクしておきます。

講義を全部聞き、テストか論文かなんかを書いて授業の内容が理解できたことを証明すると、証明書を発行してくれるそうな。でも、まだいくらかは決まってません。法外な値段じゃないそうです。しかし、例え学位をとれるようなコースを全部オンラインで聴講し、理解したという証明書をもらっても、卒業証書はくれないとのこと。

Q & Aは、上記リンクの下部の「サイトマップ」をクリックし、開いたページの下の方にあります。

オンライン無料大学講座は、これからの大学教育のあり方に、大きく影響するのは確か。

2/15/2012: 
MITが、4月から始まるオンライン講座の受講者の受付を開始。興味のある人は、上の記事中のリンクから登録画面へ進んでください。

2012年1月22日日曜日

福島原発事故、ドイツとアメリカへの影響

福島原発事故以後の日本と、ドイツとアメリカでの事故の影響を伝える50分もののテレビ番組が、サンフランシスコ・ベイ・エリアで、放送されました。「フロントライン(Frontline)」という番組で、タイトルは「福島原発事故の余波(Nuclear Aftershocks)」。

ドイツには全部で17の原発が稼働、23パーセントの電力を供給してますが、議会で満場一致で、10年後には、全部の原発を閉鎖する、原発離れを決定。このようなコンセンサスが国民を含めて得られたのはなぜ?、というところがわかりやすかったです。

福島原発事故が、技術先進国である日本で起こったという事実にショックが大きかったのもありますが、もっと直接的な契機となったようなのは「チェルノブイリの事故の思い出」。

チェルノブイリ原発事故のさい、放射能を含んだダストがドイツの上空を通過、子供が外で遊べなくなるという異常事態が発生。福島原発事故は、言わば「二度目の経験」なので、「原発離れ」のコンセンサスを採りやすかったんでしょう。
写真は全部、番組のスナップショットから。

ドイツは、過去20年、太陽発電や風力発電に多大な投資して、「新エネルギー源」を求める旅へすでに出立、現在までの成果から、成功の可能性を実感できるんだと思います。

アメリカの部は、残念ながら「原子力発電」の危険性と価値を問い直すことはせず、「原発をなくすのは非現実的」という前提から出発、水害、地震、ハリケーン、竜巻などに対応できない可能性有りというのがわかっている27の原発や古い施設の安全性をすぐに見直すべきというのが、福島原発事故に対する番組の反応。

「原子力発電をやめるのは非現実的。でもそう言う私は偏見あり。だって私は原子力発電のエンジニアですから」、と言わせてるのは、番組制作側の「良心」でしょう。

「原子力発電は最後の章に入った」という認識は、ドイツと同様、あるようです。

アメリカに全部で104ある原発のうち、タイムズスクェアから35マイルの距離にあるインディアン・ポイント(Indian Point)、去年、ミズーリ川氾濫で浸水にあったネブラスカ州のフォート・キャルフーン原発(Fort Calhoun)、マグニチュード5.8の地震にあったバージニア州のノース・アナ原発が番組に登場。

インディアン・ポイント原発は40年前に運転開始、現在、会社は、今後20年間の継続運転更新を申請中。
福島の2倍の規模、古い施設、多々発生する安全性関連問題、近くに発見された地震帯、また人口密度の高い地域に隣接してるため、福島原発事故以後、いざというときの緊急対策・避難プラン要求を含んだ、原発反対運動がさらに活発化。

アメリカにはこのように古い原発が大半。また福島と同じデザインのも多々ある様子。

ミズーリ川氾濫の被害にあったキャルフーン。

ノース・アナの設備はマグニチュード5.8の地震に耐えるようには建てられてませんでしたが、90年代に発表された地震の可能性の報告に、会社が自主的に耐震建築にアップグレード。そのため被害がなかったもようですが、法律的には、会社にはアップグレードする義務はなし。

英語の番組ですが、興味のある人のために、ここに番組をリンクしておきます。

2012年1月17日火曜日

コーヒーショップばやり

ちょっとサンフランシスコを離れてただけなんですが、バレンシア通り(Valencia)では、新しいお店がぞろぞろオープン。サンフランシスコでは、バレンシアは、ちょっと高級なヘイズ(Hayse)についで、人気のあるとおり。

一昨年は、インド料理ばやり。バレンシアで2件、隣通しのブロックに開店し、そのとなりのオリジナルを入れると全部で3件になりました。わたしのひいきにしてるカレー料理屋はパキスタン系で、バレンシアに交差する16th街にあります。それを加えると全部で4件。

昨年は、ちょっと個性のある洋服等々のお店とロー・エンド(低価格)のレストラン系がいくつかオープンしたんですが、今年はコーヒーショップが目立ちます。コーヒーショップは不景気に強いのかも。コーヒー代だけで入れるんだから。

上の写真をよく見るとわかりますが、この7年くらい、コーヒーショップというと、店内に座りやすいソファーをところどころに配置するのが定石戦術。この傾向は図書館でも。図書館に安楽椅子を配置して、ゆっくり本を見られるムードを作ってます。

「741」みたいに、最近は、住所をお店の名前にするのがはやってるようす。

新顔の写真屋さん。ポラロイドからお金がでてるのか、その場でポートレートや、一人主役のビデオをとってくれます。店内、明るくて開放的で、ビデオカメラの前でくるくるくると回ってみたくなる雰囲気。いいアイデアですけど、はたして、皆さん、お金を落とすかどうか。

壁掛け用の写真専門のお店。写真は悪くありませんが、これだけで一件のお店を維持してけるのかどうか疑問。

その隣が、体内にたまった有害物を、外に出すのを専門にしたお店。「デトックス(De-tox)」と呼ばれてるんですが、こういうコンセプト、この2年ぐらいはやっていて、私の友達なんか、3ヶ月に一回、わざわざ、ロスに飛んで、デトックスしてきます。
デトックスはバレンシアではやるか?

2012年1月10日火曜日

ハンチントン・ライブラリーの庭園とハイ・ティー

11月末ロサンジェルスに行ったとき、久しぶりに、パサディナ(Pasadena)のハンチントン・ライブラリー(Huntington Library)へ。今回はライブラリーや美術館より、広大な敷地内の庭園が目あて。

日本庭園は工事中で入れませんでしたが、石庭はオープン。金色のイチョウの葉の合間に見える真っ青な空の美しさ... 「空に吸われしxx才の心」でしょうか。

アメリカ内の日本風のものって、ちょっと変なのが多いんですけど、風に吹かれてはらはら散るイチョウの葉を背に受けながら、ベンチに座って石庭を眺めてると、希有なことに、一瞬、アメリカにいるのを忘れます。
写真:まっ黄色の黄がよく出てなくて残念。

ハンチントン・ライブラリーのサボテンのコレクションは温室と庭園にわかれてるんですが、たいへんな規模。

温室は、変わった品種のサボテンのコレクション。上から下に垂れ下がって生えるサボテンとか、幅広の葉っぱが2枚だけ(写真下)、つっぱりながら下へ螺旋系にのびる種類など。サボテンに博識のボランティアが質問に答えてくれます。

下の写真の種名は忘れましたが、これ、今サンフランシスコのパクストン・ゲートではやってる種類。こんなにたくさんの種類があるのも、花が咲くなんて事も知りませんでした。むかーし、育てた事があるんですが、みごと失敗。
一年に一回、厚い葉肉が二つに分離するんで、対の数を数えると年齢がわかるそうです。

最近、新設された中国庭園。

大人も楽しめる子供庭園も含めて、ハンチントン・ライブラリーの庭園は大きいので結構、歩きます。そこでうってつけなのが、敷地内にある、英国風ハイ・ティーが楽しめるティーハウス。

私達の予約は午後三時。ウェイトレスに、その日の紅茶の種類を案内してもらったあと注文。壁際にならんでるサンドイッチやチーズ、オードブルや果物、サラダやデザートは、自由にとれるようになってて、何度おかわりしてもオッケー。

ティーカップが空になると、ウェイトレスが現れて「湯水のように」紅茶を注いでくれます。お茶のお店なので当然と言えば当然ですが、お茶の温度がいつも一定なのに関心。同じ温度の紅茶は飲みやすく、注がれるままに、5〜6杯は飲んでしまいます。紅茶の極意は、最適温度を保つというのを実感。

ハンチントン・ライブラリー見学は一日がかりで、その価値ありですが、ハイ・ティーで最後をしめるというのは、是非またやりた〜い。