フランセスカ・ウッドマン(Francesca Woodman)写真展。
久しぶりに、写真を撮ったその時の作者と、心の会話をかわしながら見た写真展でした。
フランセスカが抱えていた「女」という問題、どうしたら解決の糸口が見つかるのか探る楽しみとか、謎の深さにくたびれたりとか、彼女とほぼ同時代に自問、他問したからでしょう。
「自問する」と「他問する」っていうのを形にすると、こういうふうになるという展覧会。
2010年代に、体力と知的吸収力の頂点(注:思考力ではありまセン)を迎えている女性やその他の人たちとは、ちょっと違った「女という『問題』」だったと思います。彼女の、ひるむことない問題の追求の仕方の力強さ、わからないことをわからないこととして提示し続ける正直さ、強く訴えるところがあるんでしょう。サンフランシスコの写真展にしては、珍しく混んでました。
写真の対象は、22才で命を断った芸術家、彼女自身。最後の方に展示してあった腕の写真の、肩から腕を経て指までの形、他の腕の指で押した二の腕のへこみの造形が面白く、光り輝く作品でした。
自分の女性というボディを媒介に、自由自在に変わる「形」の美しさと面白さ、そして女という「形」に、執拗についてまわる「意味」の不思議さと理不尽さにこだわりながら、生き急いだ生涯だったと思います。
フランセスカの写真が見られるウェブページをリンクしておきます。ここに出ているのは、最後の一つを除いて、全部、出展されてました。
この写真展は強くお薦めです。
SFMOMAのページをリンクしておきます。
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